田川伸治さんインタビュー Vol.3
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どっちかというとライブ好き ■田川さんはライブとレコーディング、どちらが楽しいですか? うーん。どっちも楽しいですけどね。ライブのほうが1回で終われるのでいいですよね。 (一同爆笑) ライブって1回しかないじゃないですか。そこに集中してやれるでしょ。 レコーディングは、ああでもないこうでもないと何回も繰り返すので、そのうちに新鮮さがなくなってしまうんですね。いつもそれに苦労するんですよ。 レコーディングもできるだけライブと同じようなテンションを保って、できるだけ少ない回数で済むように集中することを心がけていますね。ミストーンも残しちゃうくらいで。ぼくはライブ志向が強いんです。 画像下:YAMAHAのAES-FG(フランク・ギャンバレ・モデル)を演奏する田川伸治さん。右となりは同じくYAMAHAのセミアコSA-2200。 |
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ソロ活動について ■DEENとは別にソロ活動もやってらっしゃるんですよね? はい。アルバムを2枚ほど出させてもらっています。そのライブもやっていますね。 ■こんなこと聞いていいのかわかりませんが、DEEN(歌伴)とソロではどちらもお好きですよね? ええ。だからこそソロはインストなんですね。 インストでの活動は刺激もあるし新鮮だし。でもそっちをやっていると歌ものもやりたくなるし、というね。うまく気分転換にもなりますし。テクニック的にはぬるま湯に浸かっている状態から、インストで自分を鍛え直すというか。 ファーストアルバムはぼく自身の原点回帰という意味で、ハードロックをやったりしていますしね。結局はどっちにもいい方向に向くための活動じゃなきゃ意味がない、と思います。 ■田川さんご自身は曲作り、アレンジ、ギターの演奏までかかわるわけですよね? そうですね。あとはプログラミングですね。ほかの楽器を演奏するということはありません。DEENではベースを弾いたこともあるんですけど、最近はやっていないですけどね(笑)。 やっぱり餅屋は餅屋でね。ほかの楽器はその道のプロにやってもらったほうがいいですよね。勉強にもなりますし。 |
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バンドを組む予定です ■インストものでは、田川さんの場合ですとギターがボーカルにあたるわけですが、DEENの活動ではいつも池森(秀一)さんの歌を聴いていらして、それがメロディーを歌うギターに影響を及ぼしているな、と思われますか? そうですね。 音楽性としてはDEENとまったく違う世界にチャレンジしているんですが、やっぱりインストでありながら、聴き終えたら「あれ? ボーカル入ってなかったね」というような感じで、ギターが歌っているように聴いてもらえたらいいなと思ってやっているつもりなんです。インストを聴いている、というふうに思われ たくないなって。メロディーはギターで弾いているんですが、聴きやすいものにしたいなと心がけていますね。 「さあインストだ。おれの一人舞台だからテクニカルなこと盛り込んで、難解なことをやってやろう」ということは全然ありませんね。それは一人で弾いているときに、ひたすら自己満足に浸っていればいいわけでね。 (一同笑) まあそういう要求があれば、そういうプレイもしますけど。それを見せつけようということはありませんね。ぼくはギター弾きなので、センターで歌っている人の 気持ちってなかなかわからないんですよね。でも実際にギターで歌わせてみて、歌うことの難しさや大変さを知ってDEENに戻ると、違った視点でDEENに 向かえますしね。そういうことをすごく感じますね。 ■今後もDEENの活動と平行していかれるんですね? はい。次の活動としては、このソロアルバムのツアーをやったときのメンバーでパーマネントなバンドを組みまして、それで活動していきたいと考えているんです。 田川伸治ではなく「THE SONIC TRICK(ザ・ソニックトリック)」というバンド名でね。なので次回作はそのバンド名義でアルバムを出して活動をしていこうと思っています。 |
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ソロはアコースティックな、アダルト志向に ■「THE SONIC TRICK」は何人編成ですか? 3人です。ギターとベースとドラムですね。 ほんとに3人でやった曲もあるし、シンセが入った曲もあるんですが、その辺はトリオにこだわらずにね。ゲストで出ていただくとか。そういう感じでできればいいなと思っているんです。 ■なるほどー。DEENでは歌もの、トリオでインストバンドときたら、残るはアコースティックですね(笑)。 そうですね。それもちょっと考えていまして(笑)。それこそ「JAZZ Life」や「ADLIB」(ジャズフュージョン系の雑誌)に載せていただけるような活動もしたいなと。 (一同笑) |
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DEENは「ADLIB」に出たりするんですけどね。 今までのソロでは、思いっきりロック小僧なのでそうじゃない自分を出していきたいなと思っているんですよ。田川伸治のソロとしては、アダルトな方向をやりたいな、と(と言いながら、マネージャーさんのほうを見る田川さん)。 (一同爆笑) そういうのをプレゼンテーションしたいなと思っています。今までのソロの部分は、さっきお話しした「THE SONIC TRICK」で昇華させて。そういう方向はどうかな? と思って試行錯誤しているところです。 ■ミュージシャンっていう職業は、欲深い職業ですねー(笑)。 欲深いですよね。 (一同笑) まあ、それが実現しようがしまいがイメージだけは膨らみまくっているんですよね。それがなくなったらやめるときかなって思いますけどね。 ■いろんなパターンの活動で、多角的に田川伸治というギタリストを見せていく準備ができつつあるんですね。 そう願いたいですよね。あとはセッションライブなどでいろいろな方と交流して、自分の引き出しを増やしていけたらいいなと思っています。 中心はあくまでもDEENですけどね。 ■トリオの「THE SONIC TRICK」でのアルバム制作とか、ライブというのはいつくらいにとお考えですか? すぐにでも手をつけたいんですけど、今はDEENのほうが忙しいので、なかなかね(笑)。今はDEENに全力投球です。 ■休んでる暇なんてないですね。 そうですね。なまっちゃいますからね。DEENだけだと刺激がないっていうことではないんですよ。より自分の視野を広げるためにも必要だなって思うので。 ■それがDEENにも帰っていきますしね。 ええ。そう思います。 |
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家でも気づくと弾いてる ■田川さんはご自宅では手を伸ばすとそこにギターがある、という生活なんですか? 手を伸ばさなくてもそこにありますけどね。 (一同爆笑) (かたわらを指して)いつもここにありますよ、ソファーのこのへんに(笑)。 マネージャーTさん:武士の刀みたいですね(笑)。 そうですね。刀みたいなものですよ。リモコンと同じくらいの位置にありますよ(笑)。 ■じゃあ、ふと気づくと弾いている? そうですね。CMソングをコピったりとかね(笑)。 ■肌身離さず、というタイプなんですね。 意識的にやっているわけではないんですけど、気がついたらそうしていますね。 ■今でも練習という意識でギターを弾くことはありますか? いえ、練習の意識はまったくないですね。弾きたくなったら弾いてという感じです。 「よし、今日は1曲これをまるまるコピーするぞ」ということはしないですね。おもしろいフレーズだなと思うものを弾いてみたり。おもしろい奏法を見つけたら、それがモノになるまで弾きこんだりとか。そういう感じですね。 スケールからはじめて……、みたいなことはやらないです。本当はやったほうがいいのかもしれませんけどね。 |
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逃げて逃げて ■最後にこれからギターを弾こうと思っている人に、先生の経験もある田川さんからアドバイスすることがあるとしたら、どんなことでしょう。 えっと。絶対壁にぶち当たるので、いかに嫌にならない方向に逃げ道を作ってやるかということだけですね。これをやらなきゃいけない、みたいな登竜門的なものは絶対に設定しないことですね。 ぼくも、練習していて1曲まるまるコピーして弾けるようになったのは、始めて1年、2年後だったりしましたからね。何をコピーしても必ずギターソロにぶつ かって嫌になるわけですよ。そしたらじゃあ違う曲やろうって(笑)。目先を変えて、楽なほうというより楽しいほうへ楽しいほうへと、自分を振るんです。「絶対にこれ弾けなきゃ先に進めない」って自分を追い込むと、そのうち嫌になっていくんです。やっぱり弾けないからね。 じゃあ違う簡単そうなものを見つけて、そっちをやるんです。今の自分に合わせて、背伸びすることなく、楽しいと思えるもの。これを弾いていると気持ちいいとか、このイントロが弾けて満足、ソロは難しいけどみたいなね。それで弾けた気になる。 この弾けた気になるっていうのが大事なんですよ。そうやっているうちに自然とちょっとずつうまくなっていくものなんです。まるまる1曲弾ける日が、すごく先になるかもしれないけど。 たとえば「冬のソナタ」の、「チャラララー」っていうイントロのここだけ弾けてもうれしいんですよ(笑)。そういうのをいっぱい見つけていくうちに、自然とうまくなると思うんです。ほとんどが慣れと経験だから。 変に自分にハードル高く設定しちゃって、「これ弾けなきゃ絶対ほかの曲に移れない」とか決めないで。「ギター・リック100連発」みたいな教本を買って、1ページ目から始めて10ページ目で行き詰ったりすると、ギターがどんどんインテリアになっていくんですよ(笑)。 そうじゃなくて、楽しいこと楽しいことってふうに逃げ道いっぱい作って、続けることでぼくも続けてこれたので。これから始める人は最初からあんまり志高く望まないほうが楽しく続けられていいと思いますね。 プロを目指してからはそれじゃだめですけど。あえて難しいことも「いつまでたっても成長しないなー」って言いながら、練習しましたけどね(笑)。 ■自然と身に付いてうまくなっていくかもしれない、ということですよね。 そうですね。最初は楽しいほうへ逃げて逃げて、ですよね。 (一同笑) |
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楽しむことで続けられる ■初めてですね。こういうアドバイス(笑)。 (一同笑) 最初はそれがいいです(笑)。 そうするとだんだん欲が出てくるんですよ。ちょっと難しいのやってみようとか、昔弾けなかったあの曲やってみようとかね。それで弾けたりするとすごく成長している自分を発見してうれしくなるというか、モチベーション上がったりするものですよ。 そこでまったく同じだったら思いっきりへこみますけどね。 (一同爆笑) いろいろやっていくうちに絶対戻りたくなるんです。「あの曲もう1回トライしよう」って。 前よりは向上心も付いたし、テクニックも多少付いたしって。で、結果ゆっくりだけど弾けるようになっていたとかね。だからあんまり厳しい先生にはつかないってことと、自分へのハードルをあんまり高くしないと。続けることがうまくなることの秘訣(ひけつ)なのでね。 まあ何時間でも弾いていたくなるようなことをやる、ってことですよね。 「どうしてもできない……」ってめいってくると、昨日は1時間やれたのに、今日は30分くらいで飽きちゃった、みたいなね。いつまでもうまくならない自分に絶望するとかね。 そうなってくると結局続かないんですよね。なんでもそうですよね。ダイエットとか(笑)。 楽しくやれるにこしたことはないですよね。 ■楽しくないことは続けたくないですものね。 そうですよ。いかに逃げるか、です(笑)。 ■いいアドバイスですね。ぼくもさっそく取り入れます。「逃げて逃げて」(笑)。ずうっと逃げ回りそうですが……。 (一同笑) |
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■では最後にギターを持っていただいて、お写真を撮らせていただきますね。田川さんの愛用ギターをご紹介ください。 はい。これはヤマハのセミアコ(SA-2200)。黒いほうはヤマハのフランク・ギャンバレ・モデル(AES-FG)です。ピックアップは全部ハムバッキングですね(と言いながらフォトセッション中、ずっとAES-FGを弾き続けてくれた田川さん。そのうれしそうな表情は、すっかりギター小僧でした)。 ■今日はどうもありがとうございました。 こちらこそ、ありがとうございました。 |
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---「逃げ道を作ること」……。これは目からうろこでした! できないと嫌になる〜嫌になるとやらなくなる。その通りですね。さっそく実践しましょう。田川さん、ありがとうございました! |
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●撮影・文:Yahoo!オークション ●協力:株式会社グッデイ ●協力:BMG JAPAN |
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【DEENアルバム情報】 「DEEN The Best キセキ」発売中! 【収録曲】 01.このまま君だけを奪い去りたい 02.翼を広げて 03.ひとりじゃない 04.Memories 05.瞳そらさないで 06.Teenage dream 07.永遠をあずけてくれ 08.君さえいれば 09.未来のために 10.思いきり 笑って 11.夢であるように 12.LOVE FOREVER 13.日曜日 14.会いたい 15.TWELVE |
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DEENスペシャル限定サイトへ DEENオフィシャルホームページへ |
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読者コメント(2件のコメントがあります)
tan-tanさん
おもしろい表現ですね〜。私ももう一度お会いしたいと思っています。- 投稿者:ギターラボ編集部 | 投稿日:2007年2月21日 19:30
田川さんの考え方って好きです。
はじめは、DEENから、そしてソロアルバム、ソニトリ…。音楽にもいろいろな表情があって、ギターからメッセージが伝わってくるんです。すごいギタリスト。そして、いろいろな知れば知るほど奥の深さというか、人間性が見えてきて、惹かれていきます。太陽でなく、ギターが電池で、ソーラーカーのように走り続けていく田川さんのこともっと、知りたいです。
また、田川さんのインタビューを楽しみにしています。- 投稿者:tan-tan | 投稿日:2007年2月17日 22:54
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